なぜデボラを結婚相手に選ぶのか、その理由|ドラゴンクエスト5

2016年8月28日ドラゴンクエスト

デボラ花嫁
(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

結婚式の朝。目が覚めると目の前に花嫁姿のデボラ様。

DS・スマホ版で登場したデボラとは

スーパーファミコン版、PS版ではビアンカフローラの二択でした。

DS版で突如出現したデボラとは何者か。

天空の盾を所有し、主人公に船を与える資産家ルドマン。
その娘であり、フローラの姉です。

フローラに相反しておしとやかさがない、どころではない。
結婚後ですら主人公をしもべ呼ばわりの高飛車路線

実の父親も結婚は無理だと見放し、先に妹のフローラの結婚相手を探し始める。
母親も、もしデボラと結婚したら「相手がかわいそう」と言い切る始末。
親がそんなこと言って…。

街中の評判も「結婚相手としてデボラはないでしょう」で統一されているほどの有名人。

ゲームとはいえ、作中から「ビアンカを選びなさい」というプレッシャーがありありの中、フローラを選ぶのすら苦渋の決断。

そもそもフローラを選ぶのでさえ、あまりに政略結婚すぎる。
※リニュアル版では子供のころに一度会っている設定に直された。とはいえ、である。

なぜデボラなのか。

ビアンカ、フローラとの結婚を、すでにスーパーファミコン版で体験済みのユーザにとっては、リニュアル版の新しい要素であるデボラを選んでみたいところ。

しかし、悩ましい。

実に悩ましい。

デボラを選ぶ理由を自分の中で決定づけないとならないのです。

ビアンカのパーティ加入時に「会話」はタブー

ドラクエ5の開発陣も既存ユーザがリニュアル版をプレイする動機付けとして、デボラを追加したのでしょう。
にもかかわらず、「みずのリング」探索時のビアンカ加入で、「会話」コマンドを多用すると、どう考えても「ビアンカを選びなさい」との暗示に聞こえます。

デボラを選びたければ、ビアンカとの会話コマンドはタブーです。

我々はビアンカが主人公を好きなのは知っている。

デボラ選択を決めているならば、結婚を考えてしまうような女性との、必要以上のコミュニケーションはよろしくない。お互い迷いのもとになるでしょう。

強制会話だけで十分、お腹いっぱい。

「うふふ。 また 一緒に
冒険が できるわねっ」

「これで フローラさんと
結婚できるはずよっ。

ねえ [主人公の名前]……。

ううん
なんでも ないわっ」

「あら [主人公の名前]。
なんだか 大変なことに
なっちゃったわね。

でも 悩むことないわ。
フローラさんと 結婚した方が
いいに 決まってるじゃない。

私のことなら
心配しないで。 今までだって
1人で やって来たんだもの。

さあ [主人公の名前]は
疲れてるんだから もう
眠った方がいいわよ。

私は もう少し ここで
夜風に あたってるわ。
なんだか 眠れなくて…」

会話すればするほど、ビアンカを選ばないなんて選択肢がなくなってしまう。

デボラは唐突に花嫁候補に名乗りを上げる

「ちょっと 待ちなさいよ!

あんた [主人公名]だっけ?
どこの 馬の骨かと思ったけど
なかなか やるじゃない。

まさか 炎のリングと水のリングを
見つけてくる男が 本当に
いるなんてね……。

しかたないから 私が
あんたと 結婚してあげるわ。
いいわね?」

デボラ様来臨
名前を覚えてくださっていたデボラ様(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
デボラ様よりお褒めの言葉
「興味がない」と言いつつ、しっかり状況把握しているデボラ様(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
デボラ様のプロポーズ
結婚してくださるそうです。ありがとう。(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

フローラがビアンカを呼び止め、主人公に一晩考える猶予を与えた翌日。
ルドマンが主人公にビアンカとフローラのどちらと結婚するかを選ばせようとした、まさにその時、
「ちょっと待ちなさいよ」

突然一階におりてきて、「結婚してあげる」宣言のデボラ様。

ありがたき幸せ。

ほぼ初対面のビアンカを呼び止め主人公に選択を迫るフローラも唐突だと思うが、それ以上に唐突な登場するデボラ様。

フローラについては、ビアンカに比べると主人公との関係性は薄いが、それでも「フローラの花嫁候補」に立候補した以上は、フローラと結婚する流れはわかる。

が、なぜデボラ様に結婚していただく必要があるのか…。

それはだれにもわからない。

しかし、ビアンカとフローラについては、すでにみなさんプレイして知っているはずです。

われわれは未知のことに期待するから、リニュアル版を購入したのです。

デボラ様が未知なのは必然といえるでしょう。

未知との遭遇を楽しみましょう。

義父ルドマンが勇気の決断を褒め称えてくれる

ぬぬー なんという勇気のある男よ!
実の娘デボラの目の前でこの発言(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

結婚相手選択の際、各花嫁候補に話しかけると求婚(選択)になるのですが、それぞれ「本当にいいの?」と確認してきます。

各花嫁に一度話しかけても思い直し、心苦しい気持ちを抱きながらもキャンセルできます。

しかし、デボラの場合だけ、義父ルドマンが「本当にいいのか?」としつこくファイナルアンサーを迫ってきます。

あれ?デボラ選択するとバッドエンドになるの?と疑うくらいのしつこさ。

それでも「はい」を選ぶと、「ぬぬ~~ なんという 勇気のある男よ!」とお義父様が褒め称えてくださいます。

褒められたら嬉しいね。

開発者も、ユーザが「あえて」以外では選ばないとわかっている。
…というか、もちろん開発した方々は、意図的にそう仕向けているのですが、それが空回りせずに見事にヒットしている。

デボラの場合だけヘンリーがリアクションをとる

デボラを選んだ時だけ、ヘンリーが花嫁への感想を言います。

「……(小声で)……
しかし お前の嫁さん セクシーだな。
びっくりしたよ……!」

周囲の反応を見るとビアンカ、フローラも相当な美人のようです。
しかし、彼女たちを選んだ場合、ヘンリーは無反応です。
※ただしビアンカの場合は主人公に「小声で」言う機会がはなかった。

にもかかわらず、ヘンリーが結婚式直前にわざわざ「小声で」言ってくる。
デボラ様のセクシーさは、相当のようです。

デボラ セクシー
あくまでヘンリー視点ですが、デボラ様は「セクシー」らしい。(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

結婚式の際に持っている花束がデボラだけ赤色

結婚式では花嫁は花嫁姿にドレスチェンジ。

その際、各花嫁は花束を持っているが、ビアンカとフローラはピンクの花。

デボラだけ赤。

たしかにデボラ様にはかわいらしいピンクよりは、ちょっときついくらいの鮮やかな赤のほうがしっくりきます。

デボラだけ赤色=デボラ様は特別。

呪文もモンスターもいない、普通の世界にいる普通の我々がファンタジーの世界を楽しむためのドラゴンクエストです。

せっかく選べるなら「特別」がいいでしょう。

ビアンカ花嫁姿
ビアンカはピンク(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
フローラの花嫁姿
フローラの花束おピンク(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
デボラの花嫁姿
デボラだけ赤色(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

もはや信念!結婚式ですら自分のキャラをつらぬくデボラ様

結婚式にて、神父に夫婦としての誓いを求められ、

「え? なんで そんなこと
あなたに 誓わないといけないわけ?

私のことは 私が決めるわよ。

いいから 先に すすめてちょうだい」

たしかに普通とは違うだろうな…というのは予期した。

予期しましたが、ここまでとは。

神父もこれを流さず「あわわわ…」とちゃんと慌ててくれる。

え? なんで そんなこと あなたに 誓わないといけないわけ?
デボラをよく知らない人々も集まる中でのこのセリフ。(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
私のことは 私が決めるわよ。 いいから 先に すすめてちょうだい!
すごい。結局誓わなかった。(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

ここまでいくと、わがままではなく信念でしょう。

最後の最後でいじらしさアピール。デボラ様の告白

最後のミルドラースがいる間の通路で「会話」を行うとデボラ様が、なぜ結婚候補に名乗りをあげたかを告白してくれる。

「ねえ [主人公名]。
あんたのことだから わかっては
いるでしょうけど……

…って もしかしたら
わかっていないかも しれないから
いちおう 言っておくわね。

[主人公名]……
運命の出会い って 信じる?

あんたを はじめて見た時
じつわね 私……
ビビッて感じるものが あったの。

あんたが 物好きで 良かった。
ふつうなら 私を 妻になんかしないわ。
あの時 選んでくれて本当にありがとう。

言いたかったのは それだけよ。
さあ 行きましょう。そして 生きて
グランバニアに 帰るわよ」

「ふつうなら私を妻になんかしないわ」て…当人も実はよくわかっていたらしい。

デボラの告白1
(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
デボラの告白2
(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
デボラの告白3
(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
デボラの告白4
(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
デボラの告白5
(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
デボラの告白6
(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

ルドマン義父のだめ押しお褒めの言葉

魔王ミルドラースを倒したあと、義理の父ルドマン氏がそこまで言うかというだめ押しの一撃。

「さすが [主人公名]!
デボラを 選んだときから
ただものではないと 思っていたが……」

デボラを選んだときからただものではないと思っていた
(C)1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

実の娘を前にそこまで言うかという。

「まさか ここまで
すごい男だったとは
思いも よらなかったわい!

それに デボラも
[主人公名]の おかげか 少しは
ふんいきが かわったような……」

確かに会話コマンドでの発言が、石にされる前後、子供を産む前後ではかなり柔らかくなっているような印象です。

デボラの戦闘時の特長

デボラはビアンカ、フローラに対してちからがかなり強い

ドラクエの女性キャラはちからが伸びず、魔法が得意なことが多いのですが、デボラはビアンカ、フローラに比べるとちからが格段に伸びます。

Lv.99で「ちからのたね」を使わない場合でのパラメータを比較すると、ビアンカ141、フローラ130に対して、デボラは220まで伸びます。

男性キャラやLv.99まで上がる物理攻撃系のモンスターは、最大255が普通ですが、女性系、魔法が得意系で200を超えるのはかなりの特別待待遇です。

反面、他のパラメータが低いのかと思いきや、

  • HP 535…主人公と同等ですが「ちから」が高いので予想の範囲内。ただし、ビアンカも535まで伸びる。
  • MP 456…500を超える主人公、ビアンカ、フローラには劣りますが、"勇者"である主人公の息子と同じくらい。
  • 素早さ 255…MAX値で、ビアンカ、フローラと同じ。
  • みのまもり 190…女性キャラは素早いキャラクターが多いので、敵の攻撃をかわすということだろうか。ドラクエ5では全体として女性の方がみのまもりが伸びる。しかもデボラは人間キャラの中ではトップ。ビアンカ150、フローラ130。
  • かしこさ 238…反面、かしこさが劣るかとおもいきや、MAX255には達しないものの、主人公、"勇者"が200に達しないにもかかわらずの238。ビアンカ、フローラはもちろん255。ただしモンスターの20未満は主人公の言うことを聞かない、以外にはゲームシステムにあまり関係のないパラメータのようです。
  • うん 255…ビアンカ、フローラ同様MAXまで伸びる。しかしゲームシステムにあまり関係のないパラメータのようです。

主人公も相当な高い水準でのバランス型ですが、デボラも相当です。

覚える呪文も、上位魔法で言えば「メラゾーマ」「イオナズン」はないものの、それ以外はほぼ共通しています。メラゾーマがないのは、終盤では魔法担当としては物足りないですが、「ザラキ」は覚えるので雑魚キャラ相手では呪文も活躍します。

また、ちからが強いので攻撃力100・グループ対象で、カジノ250,000枚と交換のグリンガムのムチを活かせます。ビアンカ、フローラに装備させても、彼女たちではちからが不足していて、グリンガムのムチは、250,000枚に見合うほどには役に立たない。

育てれば十分戦力だが、強力なモンスターが仲間になっていれば、おすすめとまではいえません。

ただ、結論を言ってしまうと、デボラだろうが、他の二人だろうが、妻を最終パーティに組み込むかどうかは、こだわりしだいです。

なお、母親がだれでも、息子、娘のステータスにまったく影響がありません。

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