なぜデボラを結婚相手に選ぶのか、その理由|ドラゴンクエスト5
結婚式の朝。目が覚めると目の前に花嫁姿のデボラ様。
DS・スマホ版で登場したデボラとは
スーパーファミコン版、PS版ではビアンカかフローラの二択でした。
DS版で突如出現したデボラとは何者か。
天空の盾を所有し、主人公に船を与える資産家ルドマン。
その娘であり、フローラの姉です。
フローラに相反しておしとやかさがない、どころではない。
結婚後ですら主人公をしもべ呼ばわりの高飛車路線。
実の父親も結婚は無理だと見放し、先に妹のフローラの結婚相手を探し始める。
母親も、もしデボラと結婚したら「相手がかわいそう」と言い切る始末。
親がそんなこと言って…。
街中の評判も「結婚相手としてデボラはないでしょう」で統一されているほどの有名人。
ゲームとはいえ、作中から「ビアンカを選びなさい」というプレッシャーがありありの中、フローラを選ぶのすら苦渋の決断。
そもそもフローラを選ぶのでさえ、あまりに政略結婚すぎる。
※リニュアル版では子供のころに一度会っている設定に直された。とはいえ、である。
なぜデボラなのか。
ビアンカ、フローラとの結婚を、すでにスーパーファミコン版で体験済みのユーザにとっては、リニュアル版の新しい要素であるデボラを選んでみたいところ。
しかし、悩ましい。
実に悩ましい。
デボラを選ぶ理由を自分の中で決定づけないとならないのです。
ビアンカのパーティ加入時に「会話」はタブー
ドラクエ5の開発陣も既存ユーザがリニュアル版をプレイする動機付けとして、デボラを追加したのでしょう。
にもかかわらず、「みずのリング」探索時のビアンカ加入で、「会話」コマンドを多用すると、どう考えても「ビアンカを選びなさい」との暗示に聞こえます。
デボラを選びたければ、ビアンカとの会話コマンドはタブーです。
我々はビアンカが主人公を好きなのは知っている。
デボラを相手と決めたならば、そのような女性との必要以上のコミュニケーションはよろしくない。お互い迷いのもとになるでしょう。
強制会話だけで十分せつなさを堪能できます。
「うふふ。 また 一緒に
冒険が できるわねっ」
「これで フローラさんと
結婚できるはずよっ。ねえ [主人公の名前]……。
ううん
なんでも ないわっ」
「あら [主人公の名前]。
なんだか 大変なことに
なっちゃったわね。でも 悩むことないわ。
フローラさんと 結婚した方が
いいに 決まってるじゃない。私のことなら
心配しないで。 今までだって
1人で やって来たんだもの。さあ [主人公の名前]は
疲れてるんだから もう
眠った方がいいわよ。私は もう少し ここで
夜風に あたってるわ。
なんだか 眠れなくて…」
会話すればするほど、ビアンカを選ばないなんて選択肢がなくなってしまう。
デボラは唐突に花嫁候補に名乗りを上げる
「ちょっと 待ちなさいよ!
あんた [主人公名]だっけ?
どこの 馬の骨かと思ったけど
なかなか やるじゃない。まさか 炎のリングと水のリングを
見つけてくる男が 本当に
いるなんてね……。しかたないから 私が
あんたと 結婚してあげるわ。
いいわね?」
フローラがビアンカを呼び止め、主人公に一晩考える猶予を与えた翌日。
ルドマンが主人公にビアンカとフローラのどちらと結婚するかを選ばせようとした、まさにその時、
「ちょっと待ちなさいよ」。
突然一階におりてきて、「結婚してあげる」宣言のデボラ様。
ありがたき幸せ。
ほぼ初対面のビアンカを呼び止め主人公に選択を迫るフローラも唐突だと思うが、それ以上に唐突な登場するデボラ様。
フローラについては、ビアンカに比べると主人公との関係性は薄いが、それでも「フローラの花嫁候補」に立候補した以上は、フローラと結婚する流れはわかる。
が、なぜデボラ様に結婚していただく必要があるのか…。
それはだれにもわからない。
しかし、われわれは未知のことに期待するから、リニュアル版を購入したのです。
デボラ様はまさに未知の体現。
純粋に未知を楽しみましょう。
義父ルドマンが勇気の決断を褒め称えてくれる
結婚相手選択の際、各花嫁候補に話しかけると求婚(選択)になるのですが、それぞれ「本当にいいの?」と確認してきます。
各花嫁に一度話しかけても思い直し、心苦しい気持ちを抱きながらもキャンセルできます。
しかし、デボラの場合だけ、義父ルドマンが「本当にいいのか?」としつこくファイナルアンサーを迫ってきます。
あれ?デボラ選択するとバッドエンドになるの?と不安になるくらいのしつこさ。
それでも「はい」を選ぶと、「ぬぬ~~ なんという 勇気のある男よ!」とお義父様が褒め称えてくださいます。
褒められたら嬉しいね。
開発者も、ユーザが「あえて」以外では選ばないとわかっている。
…というか、もちろん開発した方々は、意図的にそう仕向けているのですが、それが空回りせずに見事にヒットしている。
デボラの場合だけヘンリーがリアクションをとる
デボラを選んだ時だけ、ヘンリーが花嫁への感想を言います。
「……(小声で)……
しかし お前の嫁さん セクシーだな。
びっくりしたよ……!」
周囲の反応を見るとビアンカ、フローラも相当な美人のようです。
しかし、彼女たちを選んだ場合、ヘンリーは無反応です。
※ただしビアンカの場合は主人公に感想を伝える機会がなく、比較できない。
にもかかわらず、ヘンリーが結婚式直前にわざわざ「小声で」言ってくる。
デボラ様のセクシーさは、相当のようです。
結婚式の際に持っている花束がデボラだけ赤色
結婚式では花嫁は花嫁姿にドレスチェンジ。
その際、各花嫁は花束を持っているが、ビアンカとフローラはピンクの花。
デボラだけ赤。
たしかにデボラ様にはかわいらしいピンクよりは、ちょっときついくらいの鮮やかな赤のほうがしっくりきます。
デボラだけ赤色=デボラ様は特別。
呪文もモンスターもいない、普通の世界にいる普通の我々がファンタジーの世界を楽しむためのドラゴンクエストです。
せっかく選べるなら「特別」がいいでしょう。
もはや信念!結婚式ですら自分のキャラをつらぬくデボラ様
結婚式にて、神父に夫婦としての誓いを求められ、
「え? なんで そんなこと
あなたに 誓わないといけないわけ?私のことは 私が決めるわよ。
いいから 先に すすめてちょうだい」
たしかに普通とは違うだろうな…というのは予期した。
予期しましたが、ここまでとは。
神父もこれを流さず「あわわわ…」とちゃんと慌ててくれる。
ここまでいくと、わがままではなく信念でしょう。
最後の最後でいじらしさアピール。デボラ様の告白
最後のミルドラースがいる間の通路で「会話」を行うとデボラ様が、なぜ結婚候補に名乗りをあげたかを告白してくれる。
「ねえ [主人公名]。
あんたのことだから わかっては
いるでしょうけど………って もしかしたら
わかっていないかも しれないから
いちおう 言っておくわね。[主人公名]……
運命の出会い って 信じる?あんたを はじめて見た時
じつわね 私……
ビビッて感じるものが あったの。あんたが 物好きで 良かった。
ふつうなら 私を 妻になんかしないわ。
あの時 選んでくれて本当にありがとう。言いたかったのは それだけよ。
さあ 行きましょう。そして 生きて
グランバニアに 帰るわよ」
「ふつうなら私を妻になんかしないわ」て…当人も実はよくわかっていたらしい。
ルドマン義父のだめ押しお褒めの言葉
魔王ミルドラースを倒したあと、義理の父ルドマン氏がそこまで言うかというだめ押しの一撃。
「さすが [主人公名]!
デボラを 選んだときから
ただものではないと 思っていたが……」
実の娘を前にそこまで言うかという。
「まさか ここまで
すごい男だったとは
思いも よらなかったわい!それに デボラも
[主人公名]の おかげか 少しは
ふんいきが かわったような……」
確かに会話コマンドでのデボラの発言は、終盤になるとかなり柔らかくなった印象です。
デボラの戦闘時の特長
デボラはビアンカ、フローラに対してちからがかなり強い
ドラクエの女性キャラはちからが伸びず、魔法が得意なことが多いのですが、デボラはビアンカ、フローラに比べるとちからが格段に伸びます。
Lv.99で「ちからのたね」を使わない場合でのパラメータを比較すると、ビアンカ141、フローラ130に対して、デボラは220まで伸びます。
男性キャラやLv.99まで上がる物理攻撃系のモンスターであれば、最大255が普通ですが、女性系、魔法が得意系で200を超えるのはかなり特殊な待遇です。
反面、他のパラメータが低いのかと思いきや、
- HP 535…主人公と同等。ただし、ビアンカも535まで伸びる。
- MP 456…500を超える主人公、ビアンカ、フローラには劣るが、"勇者"である主人公の息子と同じくらい。
- 素早さ 255…MAX値で、ビアンカ、フローラと同じ。
- みのまもり 190…人間キャラの中ではトップの数値。ドラクエ5では全体として女性の方がみのまもりが伸びる。女性キャラは素早いキャラクターが多いので、敵の攻撃をかわすということだろうか。ビアンカ150、フローラ130。
- かしこさ 238…MAX255には達しないものの、主人公、"勇者"が200にすら達しないにもかかわらず、この数字。ビアンカ、フローラはもちろん255。ただしモンスターの20未満は主人公の言うことを聞かない、以外にはゲームシステムにどう関わってくるか謎のパラメータのようです。
- うん 255…ビアンカ、フローラ同様MAXまで伸びる。しかしゲームシステムとの関係性が不明なパラメータです。
主人公もかなり高い水準でのバランス型ですが、デボラもかなり高水準です。
覚える呪文については、有用な「メラゾーマ」「イオナズン」を覚えません。しかしそれ以外はほぼ他の結婚候補と共通しています。メラゾーマがないため終盤では魔法担当としては物足りないですが、「ザラキ」は覚えるので雑魚キャラ相手では活躍します。
また、ちからが強いので攻撃力100・グループ対象で、カジノ250,000枚と交換のグリンガムのムチを活かせます。ビアンカ、フローラに装備させても、彼女たちではちからが不足しています。両者だとグリンガムのムチは、250,000枚に見合うほどには役に立たちません。
育てれば十分戦力だが、強力なモンスターが仲間になっていれば、おすすめとまではいえません。
ただ、結論を言ってしまうと、デボラだろうが、他の二人だろうが、妻を最終パーティに組み込むかどうかは、こだわりしだいです。
なお、母親がだれであっても、息子、娘のステータスにまったく影響を与えません。
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